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Drama

誰かが私を殺した

亡き夫の月命日。墓前で手を合わせていると、突然背中に衝撃を受けた。気づいた時には、魂だけがこの世に留まっていた。どうやら私は誰かに撃たれたらしい。

警察の遺体安置所で出会ったのは、警視庁捜査一課の加賀恭一郎警部と部下の女性刑事・新澤。

私は彼等による捜査の行方を見守りながら、なぜ自分が殺されたのかを考えた。
国重ホールディングスの「女帝」として、すべて完璧にこなしてきたつもりだし、母親としては、来月結婚する一人息子に愛情を注ぎ続けてきた。

だが公私において、気に入った人間はとことん守って盛り立てる一方で、信用できなくなった人間を容赦なく切り捨ててきたのも事実だ。私に恨みを持つ者は少なくない。
その中の誰かが私の命を奪ったということだろうか。

やがて加賀はほんの些細な手がかりを積み重ねることで、事件の真相に迫っていく。
彼の推理の先にあったものは、私が想像さえしないものだった。

©2024 東野圭吾/講談社, カバーデザイン:岡 孝治 (P)2024 Audible Originals, LLC

2024.11.07|02:47:24